中小企業の跡継ぎ問題&探し方と苦悩・苦労・悩み⇒ 解決案7選

今回は中小企業の跡継ぎ問題とその解決方法を提案します。少子高齢化により現在の経営者の方も引退を考えている方は多いと思いますが、何の悩みも無いという方は少ないでしょう。その中でも後継者の問題は大きな悩みの種であるでしょう。

中小企業の跡継ぎ問題
探し方と苦悩・苦労・悩み


※帝国データバンク調べ 

中小企業を中心に後継者が不足している問題を抱えている会社が増えつつあります。国内企業を見ると後継者が不足している企業は66.5%です。しかし、社長年齢別の後継者不在率は若干低下しています。特に経営を引退する時期であると言われている60代にこの傾向があります。この様に後継者不足改善の兆しは見えているものの、全体的に見るとまだ問題解決には遠いと考えられます。

そして、何故後継者不足問題が発生するのか、その理由を以下で解説します。

事例1:
子供が後継者になることを望まないケース

後継者問題が発生する要因の1つが経営者の子供が会社の後継者になりたがらないケースです。
その理由の最も大きなものは、子供自身が経営者となる実力が無いと考えている為です。近年の経済の悪化やグローバル化により、考えるべき分野は多くなっており、経営者となるハードルは上がっています。この状況の中で後継者となることは難しいでしょう。

また、過去には「家業は子供が継ぐものである」と半ば常識のような風潮があったが故に、当然子供に後継者になってもらえると考えていたが、いざ子供へ事業承継を依頼したが断られてしまったという例があります。これは高齢者の方に多い傾向ですので、事前にお子様と相談する事を推奨します。

また、子供が別の職や、やりたい事を見つけているケースがあります。この場合、後継者になるとすると現在の生活を捨てなければならない事が多く、抵抗があると考えられます。また、既に結婚して配偶者と同居しており、既に子供(経営者の孫)がいるといった場合は、自分自身だけの問題ではないのでより困難になります。

そして、経営者の中には子供に継がせたくないという人もいます。これは前述したように経営難などの理由から経営者となるハードルが上がっており、負担をかけたくないといった場合や子供が経営の分野を専攻しておらず、知識が無いと考えている場合などです。このまま経営者となってしまえば、最終的に倒産した上に借金を抱えてしまいかねないのでこれを避けようとしている層も多いです。

事例2:
従業員の中に後継者候補がいないケース

事業承継の際に従業員を跡継ぎに選ぶことができます。実際にこの例は多くなっています。それでも課題があり、後継者問題の解決には至っていません。まず、従業員に経営者としての素質がある人間がいないケースや従業員が跡継ぎになりたがらないことが挙げられます。

仮に業務が優秀だとしても経営者に向いているかどうかはまた別の問題です。経営の知識が必要になります。とはいえ、従業員には経営者自らが後継者候補を教育する事は可能です。これなら既に取引先との対応や社風などを理解していますし、社内からの反発も少ないでしょう。

しかし、実際に後継者になるにあたって最大の問題点が、後継者が株式を購入しなければならない事です。時価総額分支払わなければならないのですが、1人の社員が決済するには額が大きすぎる場合が大半です。

候補者を金融機関や取引先など別の企業から引き抜く戦略もありますが優秀な人材であっても経営に明るいか否かはわからない点をはじめ、従業員を後継者にするケースと同じ問題点があります。

中小企業の後継者不足を解消する方法

中小企業の後継者不足解消に対して取れる選択肢は以下の通りです。

①親族を後継者にする
②従業員を後継者にする 
③廃業
④M&Aによる株式の売却

この中から選ぶ他ありませんが、①と②の難しさは前述した通りです。(①については子供を後継者にすると前述しましたが、親族もそのまま当てはめることができます。)③の廃業もあまり選びたくはない選択肢です。そこで、以降では④のM&Aを中心に考えていきます。

M&Aで後継者不足解消

M&Aは非常に素晴らしい事業承継方法です。株式の売却さえできれば、そのまま事業を継続できます。特に従業員をそのまま雇用できる点は大きなメリットです。また、株式の売却は大きな額になることが多いですが、個人ではなく会社に買い取ってもらう為、負担がかかりにくいです。

買い手側にもメリットがあります。新たな部門を最初から立ち上げる必要がなく、ノウハウもそのまま売り手側のものを使用できます。これにより、効率良く事業範囲を広げることが可能となり、売上を伸ばすことが期待できます。

しかし、いざM&Aを行いたいと考えても具体的行動は難しいでしょう。そこで、具体案を記載します。

後継者不足解決案① 事業引継ぎセンターへ相談

事業引継ぎセンターは2011年に発足されたまだ若いサービスですが、数多くの相談に乗り、M&A成立数2000件を目標にしています。

事業引継ぎセンターへの相談は、M&Aについて右も左もわからないという方にとてもおすすめです。各都道府県にありますので地方在住の方でも利用できます。アクセスの方法は事業引継ぎセンターホームページから探すのが最もわかりやすいでしょう。

専門知識を持ったスタッフが対応するので、基礎的な面から実際の売却先探しまでサポートを受けることができます。更に後継者バンクを所持している事業所もあります。後継者バンクを利用することで登録した企業希望者が紹介されます。

これにより、後継者不足の解消と企業希望者の社長就任が同時に行うことができます。現状ではあまり事業承継が成立していないようですが、お互いのニーズに応えているので今後の展開が期待できます。

後継者不足解決案② 事業承継マッチングサイトで見つける

事業承継マッチングサイトから売却先企業を探すのはとても有効です。M&Aの概要や、自社についての情報を開示できる状態の方におすすめです。以下で募集しているサイトを紹介します。

出典:FUNDBOOK

出典:事業引き継ぎポータルサイト

後継者不足解決案③ 中小企業診断士、経営コンサルタントに相談する。

中小企業診断士、経営コンサルタントは経営状況を診断し適切なアドバイスを与えます。多少自社の情報が不足していても独自に調査を進め、問題解決のために動いてくれる経営に関するスペシャリストです。

彼らが活躍した例の1つに経営者が末期ガンにより苦しんでいる[有限会社ゆう愛]をサポートした事例があります。日常の支援、金融機関との交渉による資金調達、事業承継への準備など非常に献身的に対応しました。

詳しくは以下のページのp3〜p6をご確認下さい。

出展:中小企業診断士の活用成功事例

また、中小企業診断士、経営コンサルタントの得意とする分野は事業計画書作成です。

出展:中小企業の支援体制について

後継者不足解決案④ 地元の商工会議所に相談する

商工会議所からは中小企業診断士、経営コンサルタントと同じく経営に関するアドバイスを受けることができます。得意とする分野はそれと異なり経営改善支援、金融支援です。自社の状況別に相談相手を選択しましょう。

出展:中小企業の支援体制について

後継者不足解決案⑤ ビジネスマッチングアプリの使用

SNSから事業承継問題の解決を図るのはあまり聞き慣れないと思います。しかし、現代のSNSは個人の自由な発言に留まらず、主に宣伝を中心としたビジネスに使用される例があるので十分検討に値します。

中でも適切なものはビジネスマッチングアプリの使用です。最もシェアがあると思われるのはyentaです。

出展:yenta

これはビジネスマン同士が繋がることのできるアプリです。用途は非常に幅広く、採用、アドバイスを受けるor与える、営業などがあります。これを利用して事業承継の相談すると良いでしょう。yentaは完全審査制なので冷やかしに合う可能性は比較的低いのでおすすめです。

後継者不足解決案⑥ 社内の有志で真剣に話し合う

社内の有志での話し合いはまず1番に行うべきことです。事業承継が上手く進むか否かは社員自身の将来に関わるので、必ず共有しましょう。ただし、機密情報がある場合は漏れるリスクを考え、社員全員と話し合うことは推奨できません。

中には後継者になることを希望する社員もいるかもしれませんし、後継者候補を紹介してくれる可能性もあります。その場合には先述の「従業員を後継者にする」に注意点を記載したので是非確認してみて下さい。

とはいえ事業承継を社長と社員だけで決定することは危険なので、必ず他の解決案も検討しましょう。

後継者不足解決案⑦ 後継者を求人として募集する

後継者を求人として募集することも1つの選択肢です。近年は事業承継が注目されましたが、まだまだ知名度が高いとは言えません。

そこで、通常の求人媒体ではなくアグリゲーションサイト(求人媒体のまとめサイトなのでユーザー目線では複数の求人媒体の情報を1度に確認でき、注目が集まりやすい)へ登録するなど応募者が見つけやすい工夫が必要です。もちろん、通常の求人媒体と併用しても良いでしょう。

M&Aを行う際の注意点

M&Aにより株式の売却の際重要になるのは決算書です。決算書から赤字なのか、黒字なのか、利益は出ているかなどを見て将来性を判断します 。もちろん黒字の方が望ましいのは間違いないですし、買い手も多くなりますが、ここで詐称をしないようにしましょう。

流石に詐称をする人は少ないですが、情報をなるべく隠したがる人は多いようです。しかし、買い手企業から見れば高いお金を払い自分の会社の1部にするので正確な情報を知りたいのは至極当然です。取引は信用が第1ですので、要求があれば素直に開示するべきです。

まとめ

今回は中小企業の後継者問題点とその解決方法について解説しました。最もおすすめの方法は事業引継ぎセンターへの相談です。M&Aに限らず多様な方向からアドバイスをもらえます。それでも、複数の機関から情報を集めることで適切なものを選ぶことに繋がるので、1つだけに相談するのではなくなるべく多くの情報を得るように心掛けましょう。

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